俺の生きる意味を探して
……え、何?
しばらくすると永倉さんは口を開いた。
「……お前は何だ?」
開口一番が、お前は何だ?って……どーゆーこと?
「……桑原昴ですが?」
「違う。そういう意味じゃない。」
え、どうゆう意味?
「お前は……俺達の仲間なのか?それとも……敵なのか?」
あぁ……そうゆう意味ね……。
「永倉さんはどう思いますか?」
俺は不敵な笑みを浮かべながら聞いた。
すると永倉さんは俯きながら答えた。
「俺は……敵だと“思ってた”。」
敵だと“思ってた”?
“思っている”じゃなくて?
「今は……どうなんですか?」
気が付くと俺はそんな事を聞いていた。
「今は……分からない。だから、聞きに来た。」
そう言うと永倉さんは下を向いていた顔を上げた。
その顔は今までに無いくらい真っ直ぐだった。
聞かれてもなぁ……。
「うーん……」
なんて言えばいいのやら。
「……桑原?」
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