幼なじみの秘め事
「昨日デートしてたんだね」
「...そう、みたいだね」


なんだ。
もう時期付き合い出すのかな。


昨日、あたし。
誘ったのに。

断られたけど。
理由も教えてくれなくて。
教えてくれたっていいじゃん。

べつについてくわけないじゃん。


「あたし、ちょっと」


この空間にいたくなくて立ち上がる。


「心羽?」


美愛が心配そうな顔になる。


「ちょっと歩いてくるね」


あたしは廊下を指す。


「...うん」


美愛はそれ以上はなにもいわなかった。


なんだろう。
これ。
どうしたんだろうあたし。


やっぱり
アイドルオタクのこと知ってるのは
あたしだけが良かった。

だって、あたし
もうしばらくあんな笑顔見てない。

< 15 / 25 >

この作品をシェア

pagetop