幼なじみの秘め事
「そんなことで今更怒ってんのかよ」


大翔があたしを追いかけてくる。


「べつに怒ってない」

「怒ってるじゃねぇか」

「だから散歩してんの!」


あたし走りだそうとする。


「行かせるかよ」


大翔の手によってそれは阻まれる。


こんなに力あったっけ。

男の子。
なんだねぇ


「最近、心羽のことちゃんと見てなかった」

「え?」

「美愛ちゃんに言われた」

「美愛?」

「ここんとこずっと心羽が変だって」

「美愛が...」


美愛の笑顔が脳裏に浮かぶ。


「俺のせいか?」

「わかんない」

「は?」

「たしかに自分でも最近変だって思う。でもわかんないの」


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