幼なじみの秘め事
「え?」

「お前さ、俺がなんでアイドルオタクになったか知ってる?」


大翔が壁によしかかる。


「知らない」

「心羽がさ」

「あたし?」

「心羽がアイドルになりたいっていうから」


大翔があたしを抱きしめる。


「ちょ、大翔?」


突然の出来事にあたしの心臓は爆発寸前。


「心羽がアイドルなったときの予備知識で見てたら面白かっただけ」


大翔が抱きしめる力を強める。


「...大翔」

「いつの間にか勝手にアイドルなるのやめてるしさ」


あたしの頭をぽんっと叩く。


「なれるわけないじゃん」

「なんで?」

「かわいくないし」

「俺のなかでは一番かわいいけどな」


抱きしめたままぽんぽんっとあたしの頭を叩く。

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