君のカメラ、あたしの指先
今日の授業が始まった。
先生の声を一応キャッチしながら、あたしの頭は半分別のことへと流れ始める。
(瀧川は有紗のこと、結局どうなんだろ)
あたしの席からはちょうど、一生懸命板書を写す瀧川優馬の後ろ姿が見える。
やっぱり真面目くんなんだなあ。あ、隣の子にまでなんか教えてる。気がないならやめとけー、ほら、その女の子すでに目がハートマークだよ? これだから無自覚ってやだわー。
そう心の中で突っ込んでから、ふと気になって有紗の席の方を見た。彼女はあたしから見て、瀧川とは反対の斜め前方にいる。
切なそうな目をして一瞬、彼を見ていたけど、小さく頭をふって教科書に視線を戻していた。
ああ、あたしも胸が痛いや。
先生の声を一応キャッチしながら、あたしの頭は半分別のことへと流れ始める。
(瀧川は有紗のこと、結局どうなんだろ)
あたしの席からはちょうど、一生懸命板書を写す瀧川優馬の後ろ姿が見える。
やっぱり真面目くんなんだなあ。あ、隣の子にまでなんか教えてる。気がないならやめとけー、ほら、その女の子すでに目がハートマークだよ? これだから無自覚ってやだわー。
そう心の中で突っ込んでから、ふと気になって有紗の席の方を見た。彼女はあたしから見て、瀧川とは反対の斜め前方にいる。
切なそうな目をして一瞬、彼を見ていたけど、小さく頭をふって教科書に視線を戻していた。
ああ、あたしも胸が痛いや。