君のカメラ、あたしの指先
「はい、お待たせ。飲みながら話しな?」
あたしがそう促すと、有紗は分かりやすく顔を真っ赤にして俯いた。
「あのね、」
「うん」
「実はね」
「うん」
「私ね?」
「うん」
「この間の、練習試合見に行ったあと」
「うん」
「……あんまり面白がらないで?!」
バレたか。
無駄に相槌を打ちすぎたせいで、有紗が膨れている。
「ごめんごめん。悪気はないの。それで?」
有紗はまだ膨れていたけど、麦茶にひとくち口をつけて、はあ、と深いため息をついた。
「この間の試合の時にね、やっと自覚したんだけど」
「うん」
「あたし、やっぱり」
「うん」
「優馬くんのことが、その……」
「うん?」
「好き、みたいなの……」
ごふっ。
思わず麦茶でむせた。
あたしがそう促すと、有紗は分かりやすく顔を真っ赤にして俯いた。
「あのね、」
「うん」
「実はね」
「うん」
「私ね?」
「うん」
「この間の、練習試合見に行ったあと」
「うん」
「……あんまり面白がらないで?!」
バレたか。
無駄に相槌を打ちすぎたせいで、有紗が膨れている。
「ごめんごめん。悪気はないの。それで?」
有紗はまだ膨れていたけど、麦茶にひとくち口をつけて、はあ、と深いため息をついた。
「この間の試合の時にね、やっと自覚したんだけど」
「うん」
「あたし、やっぱり」
「うん」
「優馬くんのことが、その……」
「うん?」
「好き、みたいなの……」
ごふっ。
思わず麦茶でむせた。