サトウ多めはあまあまデス
 心愛はベッドで眠っているようだった。華奢な体が横たわっている。

 佳喜はその近くにある椅子に腰かけた。

「どうしてこんなことに…。」

 佳喜は悲痛な声をあげた。

「もう何もいらない。何も望まない。だから…ココの…ただ心愛の幸せだけ。」

 小さな手をそっと握る。

「隣にいられたら、なんてもう望まない。例え心愛が誰か別のもっと大切な人ができようとも俺は見守ってる。好きなんかじゃない。」

 ギュッと手を握るとかすれる声でつぶやくように言った。

「もっと大事な…。」

 ベッドが、もぞもぞと動いて心愛が佳喜の方を向いた。

「ココ!大丈夫なのか?」

「…あの…今のって。」

「………なっ。起きて…。」
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