サトウ多めはあまあまデス
 ひとしきり笑ったケイちゃんが声を落として聞いてきた。

「襲われてたら、どうしたんだよ。」

 それは…。だって…。

「それが…目的……なんだよね?」

 ハハッと馬鹿にした笑い声が聞こえて隣から頭をグリグリされた。

「震えてるくせによく言うぜ。もっと自分を大事にしろよ。」

 温かい声。優しい手。お兄ちゃんだったケイちゃんが戻ってきた気がして、ギュッとしがみついて泣いてしまった。

 ケイちゃんはそんな私の背中をトントンと優しくなでてくれた。
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