サトウ多めはあまあまデス
 無言だったの佳喜くんは当たり前のようにそのまま食事をするみたい。

 ウエイターさんに「料理お願いします」と慣れた感じで声をかけていた。

 私はその様子を盗み見て観察する。

 スラッと背が高そうなのは座っていても分かる。パパだって背が高い方なのに見劣りしなかった。

 それより何より鋭すぎる目つき…。
きっとそれで人を殺せるよ…。

「改めて自己紹介しようか。
俺は佳喜。心愛…ちゃんだったよね?」

 不意打ちで向けられた笑顔は違った意味で破壊力絶大。

やばい…。ギャップがやばい。

「はい。心愛です。」

「ケーキにココアか…。喜一さんの趣味?」

「いえ。ママが…。いえ。母が。」

 ククッと聞こえた笑い声に俯いていく顔を持ち上げる。
 悪戯っぽい笑顔の佳喜くんは少年のようで可愛らしかった。

「今さら取り繕っても遅くない?なんたってクソジジイって言ってたしね。」

「だってパパが!なんの説明もなく居なくなるなんてあり得なくない?」

 確かにクソジジイって言っちゃったね。しかも叫んだしね。

後先考えない性格を呪いたい…。この性格は絶対にパパ譲り!
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