サトウ多めはあまあまデス
部屋に行くと鞄に入れっぱなしだったスマホに拓真からLINEがきていた。
『話したいから連絡欲しい。』
何度か着信履歴も残ってて連絡をくれてたみたい。
問題てんこ盛りで頭はパニック寸前。
拓真と喧嘩別れしたことは正直忘れてた。
でも…パパはいい加減だからなぁ。
発言がいちいち信用ならない!
とりあえず隠し子問題は置いておいて拓真のこと考えなくっちゃ。
あんな別れ方で電話しにくいなぁと思いつつもママとの電話までしてもらって励ましてもらったんだからと決心してスマホを握った。
「もしもし。心愛だけど…。」
「おう。あの…。ゴメン。」
「そんな…。こっちこそまた帰っちゃって。」
沈黙が流れた。
電話の沈黙っていたたまれない。
会うといつも馬鹿ばっかりやってる佐藤仲間。
こういう真面目な雰囲気は居心地が悪かった。
「優奈に…怒られてよ。」
「え?何?」
「優奈に怒られたんだ。心愛が大事なら見守ってやれって。」
大事って…。
私だってみんなのこと大事だって思ってる。
優ちゃん…。
思わぬ優ちゃんの優しさに触れて涙が出そうになる。
「でも私こそお兄ちゃん…というか家族と距離が近過ぎて変なのかなって本当は思ってるの。だから…。」
「違うだろ。そこも含めて心愛だろ。」
拓真…。そこも含めて私?
それで本当にいいのかな。
まさか拓真にそんなことを言われるとは思ってなくて、なんて返事したらいいか分からない。
「だから俺はもちろん優奈も陽太も心愛に何があっても…俺たちは変わらず心愛の味方だから。」
「ヤダ…。どうしちゃったの?調子狂うよぉ。」
優ちゃんどころか拓真まで。
それに家に送ってくれた陽太も似たようなことを言ってくれた。
なんだろう。
私がモヤモヤして落ち込んでいるのを察知してくれたのかな。
「バーカ。人がせっかく真面目に話してるのに茶化すなよ。」
電話口から少し照れたような拓真の声が聞こえる。
「うん。ゴメン。ありがとう。嬉しいよ。やっぱり持つべきものは友達だね!」
「お、おう!…そうだな。」
「じゃ。また集まろうね。ありがとう」と電話を切るとなんだか心が温かくなっていた。
そうだ。こうやって一つずつ解決していかなきゃ。
それに冷静になれば分かる。
パパは適当なことばっかり言うんだ。
どこまで本当か分からないのなんてしょっちゅう。
だから自分の子どもはママにとっても子どもって思考回路でもおかしくない。
な〜んだ。この問題は簡単だった。
また一つ問題が解決して私は意気揚々とお風呂に行くことにした。
電話を切った拓真は電話の向こう側で「友達かー。まぁそりゃそうだな」と言いつつもハーッとため息をついてうなだれていた。
『話したいから連絡欲しい。』
何度か着信履歴も残ってて連絡をくれてたみたい。
問題てんこ盛りで頭はパニック寸前。
拓真と喧嘩別れしたことは正直忘れてた。
でも…パパはいい加減だからなぁ。
発言がいちいち信用ならない!
とりあえず隠し子問題は置いておいて拓真のこと考えなくっちゃ。
あんな別れ方で電話しにくいなぁと思いつつもママとの電話までしてもらって励ましてもらったんだからと決心してスマホを握った。
「もしもし。心愛だけど…。」
「おう。あの…。ゴメン。」
「そんな…。こっちこそまた帰っちゃって。」
沈黙が流れた。
電話の沈黙っていたたまれない。
会うといつも馬鹿ばっかりやってる佐藤仲間。
こういう真面目な雰囲気は居心地が悪かった。
「優奈に…怒られてよ。」
「え?何?」
「優奈に怒られたんだ。心愛が大事なら見守ってやれって。」
大事って…。
私だってみんなのこと大事だって思ってる。
優ちゃん…。
思わぬ優ちゃんの優しさに触れて涙が出そうになる。
「でも私こそお兄ちゃん…というか家族と距離が近過ぎて変なのかなって本当は思ってるの。だから…。」
「違うだろ。そこも含めて心愛だろ。」
拓真…。そこも含めて私?
それで本当にいいのかな。
まさか拓真にそんなことを言われるとは思ってなくて、なんて返事したらいいか分からない。
「だから俺はもちろん優奈も陽太も心愛に何があっても…俺たちは変わらず心愛の味方だから。」
「ヤダ…。どうしちゃったの?調子狂うよぉ。」
優ちゃんどころか拓真まで。
それに家に送ってくれた陽太も似たようなことを言ってくれた。
なんだろう。
私がモヤモヤして落ち込んでいるのを察知してくれたのかな。
「バーカ。人がせっかく真面目に話してるのに茶化すなよ。」
電話口から少し照れたような拓真の声が聞こえる。
「うん。ゴメン。ありがとう。嬉しいよ。やっぱり持つべきものは友達だね!」
「お、おう!…そうだな。」
「じゃ。また集まろうね。ありがとう」と電話を切るとなんだか心が温かくなっていた。
そうだ。こうやって一つずつ解決していかなきゃ。
それに冷静になれば分かる。
パパは適当なことばっかり言うんだ。
どこまで本当か分からないのなんてしょっちゅう。
だから自分の子どもはママにとっても子どもって思考回路でもおかしくない。
な〜んだ。この問題は簡単だった。
また一つ問題が解決して私は意気揚々とお風呂に行くことにした。
電話を切った拓真は電話の向こう側で「友達かー。まぁそりゃそうだな」と言いつつもハーッとため息をついてうなだれていた。