恋の神様におまかせ♪
いつもは、黒いスキニーに白いTシャツというラフな格好だったのに、
今日は黒い七分丈のジャケットに、中にVネックの白いシャツを着て、えんじ色の細身のパンツを着ている。
首もとには、金色のネックレスが光っている。
髪も、鼻先にかかるくらいの長さの前髪を、半分耳にかけて、きれいな顔が丸見えになっている。
ってか、色合いが全く一緒だ!
ふと彼の周りに目を向けると、さっきから女の子が集まってきていて、なにか喋ってる。
無視してくれたらいいのに、わざわざ笑って話してるから、なんだかイライラした。
「道島くん!」
ささっと前髪を整えて、彼の名前を叫びながら駆け寄る。
この人は私の彼氏だから!
声には出さないで、周りにいた女の子たちを、ギロッと睨む。
するとよっぽどキツい顔をしてしまったらしく、皆逃げるように離れていった。