恋の神様におまかせ♪
「……」
ハッと彼の顔を見ると、じぃ……と何も言わずに私の顔を見つめている。
嫌な女だって思われたのかもしれない。
「ご、ごめんなさい私、ほんとに、嫌な女で……」
「は?何いってんの?」
彼が怪訝な顔をする。
思われてなかったんだ、よかった……。
「今日、すっげぇ綺麗。ビックリした」
するっと手をとられて、とても自然に指を絡めて恋人繋ぎをされる。
今言われたこともあって、顔が一気に熱くなった。
「……道島くんも、すっごく、かっこいい」
そう言うと、彼は手を握る力を強めた。
「……今すっげぇキスしたい」
「え!き、キスはまだ……」
まだしない。
キスする場所は、もう決まってる。
なんて言えないから、かわりに自分から、彼に抱きついた。
硬い胸板に額を擦り付ける。
私が彼女だって、皆に見せつけてやりたい気分だった。
「……お前って、ほんとズルい」
彼がボソッと呟いた。