恋の神様におまかせ♪



「……いかねぇの?」


「…………いき、ましょう」


せっかくここまで来たんだから、もう行くしかない!

意を決して、扉を開けて、ゆっくり中に入っていった。





階段を上って、屋上の扉のノブを回す。

鍵はかかっていなくて、扉を開ける。


屋上に出ると、薄暗くなった広い空が広がっていた。

辺りを見渡すと、すっごく綺麗な景色を一望できた。


思わず小走りになって、柵に手をかける。


「あんま凭れたら危ねぇぞ」


「っ!」


グッて体を引き寄せられた。

背中が彼の体に当たったけど、すぐに離れていった。


あ、そうか。条件……。


初めて、条件を出したことを後悔した。


……抱き締められたかった、かも。


なんて、わがままだな、私。





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