恋の神様におまかせ♪
「おかしいなぁ……」
首を捻って、ずっと唸っている稲穂に、痺れを切らして声をかける。
「どうなの?」
「……ワケわかんないよぉ」
ワケわかんないって……どういう意味?
なにも言わず、稲穂の次の言葉を待つ。
「色、赤いの」
「……赤?」
「言ったことなかったかな?思いが通じあって繋がった糸は、愛情が強まると強まる程綺麗な赤色になるの」
怒ってるときの赤とはまた違う赤ね!という稲穂の言葉に、頭がこんがらがってしまう。
愛情が強まってる?
じゃあ……私のことちゃんと好きってことだよね?
浮気じゃないってこと?
なら、あの女は誰なの?
「ほ、ホントに?」
稲穂は嘘なんてつかないけど、一応確認してみる。
「ホントだよ」
「……そっか」