恋の神様におまかせ♪






4日後。


私は再び隼人の家の前に立っていた。


足がカタカタ小刻みに震えてる。


稲穂はああ言ってくれたけど、やっぱり怖い。

もしかしたら二股かもしれない。


インターホンを鳴らして、またあの女が出たらどうしよう。


そう思うと、どうしても体が動かなかった。





家の前に立ち尽くして20分くらい過ぎたとき、後ろから声をかけられた。


「……由紀?」


振り向くとそこには、隼人と………知らない女。


それを見て、体が凍り付いたように動かなくなった。


「誰ぇ?この子ぉ」


「……彼女」


焦げ茶色の髪をバレッタで後ろにまとめた、厚化粧の同世代の女が、隼人の腕に腕を絡めてる。


何よ、その間。


はっきりいったらいいじゃん、彼女って。


なんでちょっと躊躇ったの?






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