恋の神様におまかせ♪
そして次の日。
私と由紀ちゃんは隼人くんの家に向かった。
由紀ちゃんがインターホンを鳴らしたら、路地に隠れて、隼人くんが出てくるのを待つ。
「……ゆ、由紀」
少し動揺したような隼人くんの声が聞こえて、私はバレないように屈みながら二人に近付いて、鎖を掴んだ。
路地に戻って、持ってきた切れ味のいいハサミで自分の手首を切る。
鎖を切るには、ハサミに私の神の血をたっぷり染み込ませなきゃいけないから。
鎖を切ったら、自分がどうなるかわかってた。
仕事で、母に教わりながら一度だけ鎖を切ったことがあるから。
だけど、大事な親友のためだから、迷わず鎖を切った。
その瞬間、私の意識は途絶えた。