恋の神様におまかせ♪



その言葉に、一瞬呼吸が止まった。




目を覚ましたことは、お母さんに聞いて分かってる。


でも……勇気がない。


隼人に会うのが、怖くて怖くてたまらない。



「あなたのこと、待ってるわよ」


その言葉に振り返ると、稲穂ママは真剣な目で私を見つめていた。


「あなたに謝りたいって……、話がしたいって言ってたわ」


謝る……?なんで、隼人が謝るの?


病院に目を向けて、隼人がいる病室を見つめる。


謝るのは私の方なのに……なんで隼人が謝るの?



「隼人くん、お母さんが亡くなって、お父さんは帰ってこなくて、一人ぼっちなの。………もう彼には、あなたしかいないのよ?」



それを聞いた瞬間、気がつけば走り出していた。






















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