恋の神様におまかせ♪
「なっ、なんだよその顔……」
頬を赤らめて恥ずかしそうにする朝霧に、「……別に」と言って目を逸らす。
こいつは彼女じゃない。
あんまり期待させるようなことをしない方がいいよな、そう思ったから。
朝霧のことは嫌いじゃない。
むしろ……好きだと思う。
でも、それを恋愛だと判断するには……まだ早いような気がした。
朝霧も、あれ以来女遊びをやめた俺に安心しているのか、返事を催促しては来ない。
この、友達以上恋人未満っていう距離感が、とても心地いいから。
このまま、返事をしなくてもいいんじゃないか……なんて思えてしまう。
「……やるよ、やればいいんだろ」
体を起こしてシャーペンを握り直すと、朝霧はホッとしたような顔で頷いた。