恋の神様におまかせ♪



そんな噂のせいで、まどかは何度か先輩方から呼び出しをくらったらしい。

守ってやりたいって思うのに、クラスが遠いせいでそれができないのが、歯がゆい。






放課後、帰宅部の俺は、鞄を抱えて教室を出た。


潤平とまどかは、二人とも運動部に入った。

潤平はバスケ部、まどかは中学同様水泳部だ。

暇だから俺も部活はいろうかな、って思ったけど、汗かきたくないから運動部は嫌だし、
文化部は体験入部中ずっと女子がまとわりついてきてウザかったから、やめた。


別に一人でいるのは好きだし、イヤホンしてたら話しかけられることも滅多にないし。


俺は耳にイヤホンをいれて、スマホを弄る。

今日は何となく気分的にロックを聴きたい気分だったから、最近気に入ってるロックバンドの曲を探しながら歩いていると、



イヤホンのせいでくぐもっていたけど、聞きなれた声が聞こえてきた。



イヤホンを外しながら、声がしたほうに目を遣ると、中庭の隅にある渡り廊下の入り口で、まどかが5人の女子生徒に囲まれていた。


その中の金髪の女が、まどかの襟元を鷲掴んで何かを言っている。

それに鋭い目付きで言い返して、今にも殴りかかりそうな雰囲気だ。


でも5対1だし、勝てないだろうしかなり痛め付けられるだろう。


俺はまどかのもとに走っていった。















――――でも、遅かった。




















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