恋の神様におまかせ♪
「花ちゃん、次はどうする?」
「え?えーと……あ!じゃああれはどうですか?」
「いーじゃん!行こうか」
すぐそばで聞こえた会話。
目を遣ると、花ちゃんと杉野先輩が手を繋いで歩いている。
あの二人いつの間に付き合ったの!?
私は二人を繋ぐピンク色の糸を見ながら、目をぱちくりする。
「……知り合いか?」
お兄ちゃんが私の視線を追って、二人を見ながら言った。
声を出さないで頷くと興味無さげに、ふ~ん、と言っただけで、すぐにまた先頭を睨み始めた。
……睨んだって順番が早くなる訳じゃないんだけどなぁ……。
私は小さくため息をついた。