恋の神様におまかせ♪






気が付いたら外は真っ暗になっていた。


最終下校のチャイムがなった時に、もうちょっともうちょっとって言ってる内に、時刻は8時過ぎ。

約四時間ぶっ通しで数学をやってたから、頭使いすぎてめっちゃ痛い。

明日知恵熱出るかも……。


机に項垂れていると、ピタッと耳に冷たいものが当てられた。

いきなりでビクッと体が跳ねて、バッと顔をあげる。


「ふふっ……はい、お疲れ様」


缶ジュースを両手に持ちながら、油良が小さく笑った。

そして片方のジュースを俺にくれた。


その笑顔が綺麗で、ドキッと心臓が跳ねた。


一言礼を言って、それを受けとる。




缶を開けながら、ふと気になっていたことを聞いてみた。


「なんでこんな一生懸命教えてくれたんだ?」


別に仲がいい友達じゃねぇし、むしろまともに話すの今日が初めてだし。

そんな俺に、なんでだ?




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