恋の神様におまかせ♪



油良はその問いに、ジュースを一口啜ってから答えた。


「あなたが一生懸命だったから」


「え……、俺が?」


「ずっと不真面目で救いようのないグズ野郎だって思ってたけど、変わろうとしてるなら、私も精一杯力を貸そうって思ったの」


……すっげぇボロクソ言われた。



でもやっぱ、こいつはいいやつなんだな。

いつもつるんでるやつらなら、絶対“頑張らなくていいじゃん”って言うだろうし。


こいつに頼んで正解だった。



「………ありがとな」


そう言って笑いかけると、油良は目を見開いて固まった後、バッと顔を逸らした。


……何故に?

原因はすぐ分かった。


顔が耳まで真っ赤になっていた。

感謝されんの苦手なんかな?


必死に照れてんのを隠そうとしてる姿が可愛くて、ちょっと笑ってしまった。



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