恋の神様におまかせ♪
「土日も付き合ってくれんの!?」
昼休みの図書室で思わず叫ぶ。
だってマジで驚いたから。
周りからの静かにしろよって言う視線を痛いくらい感じる。
油良も人差し指を口元に当てて「しーっ!」って言ってる。
「私はそのつもりだったんだけど……自力でやるならそれでいいわ」
「いや!お前がいいなら是非!図書館だな?」
「そう。なら朝10時くらいでいい?」
オッケーオッケー!って、今度は叫ばないように気を付けながら答える。
するとニコッと笑う油良。
たまに見せるこの笑顔に、いつもドキッとする。
特別美人とか、可愛いって訳じゃない、平凡な顔。
黒縁眼鏡に黒い髪。前髪はぱっつん。
少し童顔だけど、愛嬌があるって感じでもない。
むしろ無愛想な無表情。
なのに、なんでこんなドキドキすんのかな?