恋の神様におまかせ♪
油良の鞄を持って、図書館を出る。
「自分で持てるんだけど……」
後ろで呟く油良に、なんか可愛くて笑う。
油良がまた顔を赤くする。
腹が鳴って、腹に手を当てる。
めっちゃ腹へった……死にそう。
「……何か、食べて帰る?」
不意に油良が小さい声で言った。
振り返ると、油良は俯いて俺と同じように腹を押さえている。
油良も腹へってんのか……。
「そうだな、なんか食おうぜ」
ちょうど一昨日バイトの給料が入ったばっかだし、お礼になんか奢ってやろう。