冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
5.惹かれていた気持ち
心の中につかえるものを残したまま、次の日、わたしはいつも通り会社へと出勤した。
仕事と混同したくなくて、オフィスにいるときは普段の対応と変わらず由佐さんと接する。でも本当は、どうして香弥さんと一緒にいたのか気になっていた。
うじうじ考えるのは嫌なのに……いつまでも胸がすっきりしなくて気が沈んでいたとき、夏穂子から《週末だし、お酒飲んで元気出そう!》というメールがきた。
夏穂子の明るい文面に少しだけ心が軽くなって、《うん、行こう》と返事をして仕事帰りに夏穂子と待ち合わせをした。
「いつもさ、嫌なことがあったらふたりで愚痴って発散していたよね!」
「そうそう。学生時代からずっと変わらず、愚痴や恋人の話とかいっぱい喋ってる。夏穂子って話やすいから」
「わたしたち、喋ることでストレス発散しているのかも」
いつも飲んでいる駅前の居酒屋で、夏穂子とわたしはお酒を飲んで盛り上がっていた。
最初は気分が上がらなかったわたしも、夏穂子に話を聞いてもらって励まされているうちに、お酒もどんどん進んだ。
『ほらね、ライバルが現れるかもしれないよって言ったでしょう。こうなったら、紘奈が先に勝負を決めるしかないよ!』と、お酒を入った彼女らしい言葉で背中を押され、わたしはとりあえず夏穂子にうなずいて、とにかく今は飲もう!と思うくらいに酔ってきていた。
仕事と混同したくなくて、オフィスにいるときは普段の対応と変わらず由佐さんと接する。でも本当は、どうして香弥さんと一緒にいたのか気になっていた。
うじうじ考えるのは嫌なのに……いつまでも胸がすっきりしなくて気が沈んでいたとき、夏穂子から《週末だし、お酒飲んで元気出そう!》というメールがきた。
夏穂子の明るい文面に少しだけ心が軽くなって、《うん、行こう》と返事をして仕事帰りに夏穂子と待ち合わせをした。
「いつもさ、嫌なことがあったらふたりで愚痴って発散していたよね!」
「そうそう。学生時代からずっと変わらず、愚痴や恋人の話とかいっぱい喋ってる。夏穂子って話やすいから」
「わたしたち、喋ることでストレス発散しているのかも」
いつも飲んでいる駅前の居酒屋で、夏穂子とわたしはお酒を飲んで盛り上がっていた。
最初は気分が上がらなかったわたしも、夏穂子に話を聞いてもらって励まされているうちに、お酒もどんどん進んだ。
『ほらね、ライバルが現れるかもしれないよって言ったでしょう。こうなったら、紘奈が先に勝負を決めるしかないよ!』と、お酒を入った彼女らしい言葉で背中を押され、わたしはとりあえず夏穂子にうなずいて、とにかく今は飲もう!と思うくらいに酔ってきていた。