冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
人手が足りない営業課の事務作業は忙しく、入ったばかりのわたしにも捌かなければならない仕事が多いので、早く業務に慣れたいと思うけれど……。
やはり気になってしまう、由佐さんのこと。
「あんな人だなんて思わなかったな……。言われっぱなしのままでいられなくて、言い返しちゃったし。ああもう、ただでさえ気まずいのに毎日顔を合わせるなんて」
わたしのデスクから少し離れた窓側に由佐さんのデスクはあるけれど、同じ室内だから嫌でも視界に入ってしまうし、仕事を頼まれたら事務的な会話だってする。もやもやして、集中するのに時間がかかっちゃうんだから。
もっと穏やかになれ、わたしの心! あの人はわたしがそばにいても、平気で仕事をしているのだから。
何事もなかったかのような態度をされていることに傷つくなんて、どうかしている。この前みたいに馬鹿にされるくらいなら、なかったことにしてもらえたほうがありがたいはずなのに。
「由佐さんのこと、三坂さんに訊いてみる?」
「……なんで」
「だって、酷いことを言われても気になっちゃうんでしょう? あれだけ連絡こないって悩んでいたんだから、紘奈は由佐さんのこと好きで……」
「待っ……違う! 好きじゃない!」
うどんに入っているネギをつまみながらぼうっと考えていてはっとしたわたしは、慌てて否定をした。
やはり気になってしまう、由佐さんのこと。
「あんな人だなんて思わなかったな……。言われっぱなしのままでいられなくて、言い返しちゃったし。ああもう、ただでさえ気まずいのに毎日顔を合わせるなんて」
わたしのデスクから少し離れた窓側に由佐さんのデスクはあるけれど、同じ室内だから嫌でも視界に入ってしまうし、仕事を頼まれたら事務的な会話だってする。もやもやして、集中するのに時間がかかっちゃうんだから。
もっと穏やかになれ、わたしの心! あの人はわたしがそばにいても、平気で仕事をしているのだから。
何事もなかったかのような態度をされていることに傷つくなんて、どうかしている。この前みたいに馬鹿にされるくらいなら、なかったことにしてもらえたほうがありがたいはずなのに。
「由佐さんのこと、三坂さんに訊いてみる?」
「……なんで」
「だって、酷いことを言われても気になっちゃうんでしょう? あれだけ連絡こないって悩んでいたんだから、紘奈は由佐さんのこと好きで……」
「待っ……違う! 好きじゃない!」
うどんに入っているネギをつまみながらぼうっと考えていてはっとしたわたしは、慌てて否定をした。