冷徹部長の愛情表現は甘すぎなんです!
車に乗ったら、もっと緊張が強くなってきた。前にも隣に乗ったことがあるのに、その時よりもずっとドキドキしている。
「きょ、今日はどこに行くんですか?」
「そうだな……買い物とかしたり」
「……なにか買いたいものがあるんですか?」
「別にないな」
ガクッ、と肩が滑りそうになるのを必死に抑え、どうするんですか、という顔を由佐さんに向けると、彼はクスクス笑いながらサイドブレーキを解いて車を発進させた。
「君はなにか買いたいものはない? 今日はお詫びって名目だから、俺が買ってあげるよ」
「買ってあげるって……いらないですよ、変なこと言わないでください」
なにを言いだすんだこの人は、と思いながら聞き流すが、由佐さんは話を続ける。
「男が女になにか物を買って与えることは別に変なことじゃないだろ」
「お詫びでもそこまでしてもらわなくていいですし……ゆ、由佐さんにそういうことをしてもらうような立場でもないですし」
「君が嫌じゃなければ、今日は恋人扱いしようかなって思っているんだけど」
彼の言葉に胸が大きく鳴り、勢いよく顔を上げて相手の横顔を見ると、彼は口もとを緩めていた。
「……なんて、言ったらどうする?」
「っ……、ど、どうもしません!」
いたずらっぽく笑う彼の様子に、一瞬期待のようなものが沸き上がってしまった自分が恥ずかしくなる。
「きょ、今日はどこに行くんですか?」
「そうだな……買い物とかしたり」
「……なにか買いたいものがあるんですか?」
「別にないな」
ガクッ、と肩が滑りそうになるのを必死に抑え、どうするんですか、という顔を由佐さんに向けると、彼はクスクス笑いながらサイドブレーキを解いて車を発進させた。
「君はなにか買いたいものはない? 今日はお詫びって名目だから、俺が買ってあげるよ」
「買ってあげるって……いらないですよ、変なこと言わないでください」
なにを言いだすんだこの人は、と思いながら聞き流すが、由佐さんは話を続ける。
「男が女になにか物を買って与えることは別に変なことじゃないだろ」
「お詫びでもそこまでしてもらわなくていいですし……ゆ、由佐さんにそういうことをしてもらうような立場でもないですし」
「君が嫌じゃなければ、今日は恋人扱いしようかなって思っているんだけど」
彼の言葉に胸が大きく鳴り、勢いよく顔を上げて相手の横顔を見ると、彼は口もとを緩めていた。
「……なんて、言ったらどうする?」
「っ……、ど、どうもしません!」
いたずらっぽく笑う彼の様子に、一瞬期待のようなものが沸き上がってしまった自分が恥ずかしくなる。