【未完】入江くんは優しくない。



「女の子の分まで払ってくれるなんて、入江くんにも立場があったんだね!」


「寝言は寝て言え。割り勘に決まってる。当然後で請求するから、利子つけて」


「ですよね、あはは!ちなみに利子はおいくらで?」


「馬鹿なお前に分かりやすく説明すると、明日には支出の5倍に膨れ上がってる」


「それ不自然!!」


って、それじゃあ私はいくら払えば良いんすか!?



「えーと、代金(税込)×5だから、うーんと……ってそうじゃない!!
今すぐ返すんでどうかお許しおおっ!!」


ああああ、テンパってなにも考えられない…‥っ!!


計算を捨てて、慌ててカバンから財布を取り出そうとする私に入江くんは一言。


「いらない」


「はっ!?いや今返さないと私の少ないお小遣いが飛ぶ!」


それを知って突っぱねようなんてっ……!


なんて鬼畜!悪魔!



< 33 / 38 >

この作品をシェア

pagetop