【未完】入江くんは優しくない。
ようやく漫画から顔を上げたあっこちゃんは私を見ること数秒。
「……さあ、知らない」
少し考え込んだかと思ったら何事もなかったかのように視線を下に戻しました。
「も、もっと真面目にぃっ!」
「えー…」
良い加減泣きそうな声を上げる私に、面倒くさそうに口を開いたあっこちゃんはため息をついた。
「少なくとも、顔はそうでもない。てか確実にそこが問題じゃないし」
「ありがとう!でもさでもさ、なら何ですか?」
「性格。行動。言い回し。以上」
い、以上って……
三拍子そろって良い感じに言ってるけどさっ、それってどうなんですかっ!
「ううううぅ…っ」
テーブルに突っ伏して力を失う私。
こうなったらグレてやる!
もうグレてやりますよ。
ええ、ええ、やってやる!
ふん、だ。