慰めのDISCO




「目移りするわけないでしょ」


「でも、お前はまだ―――」


「まだ、なに?」



「お前はこっちにいない」



私はその時の燐の顔を忘れられないだろうと思った。
寂し気で、苦し気で、それなのに笑っていた。



「こっち?」


燐は私の服を捲り上げると、胸に顔を埋めた。
私から声が漏れると、燐も服を脱いで、私の服を乱暴に脱がした。



「り、ん―――」


「お前も堕ちてこい。ここまで一緒に―――それで一緒に―――」



地獄を見よう、と耳もとで燐が言った。




燐は地獄にいるの?
何をみてるの?


燐がいるところは辛いところなの?


私は快楽に溺れて、何も言葉に出来なかった。






< 100 / 101 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop