慰めのDISCO
お風呂は私のオンボロアパートよりも、
少し広くて入りやすかった。
お風呂から出れば、Tシャツとスエットが用意されていた。
きっとパジャマがわりに用意してくれてたんだろうと思う。
入りやすかったから、長めに入っちゃったなあ。
鏡で顔を見ると、真っ赤だった。
とりあえずTシャツを着ると、長くてワンピースみたいになったから、そのままお風呂場をでた。
燐はテレビを見ていて、私を見ると
微笑んだ。
「やっぱり女は長風呂だな」
リモコンを置いて、私の横を通りすぎた。
「あ、なんか飲みたかったら勝手に飲んでいいから」
お風呂場から顔を出して、そう言った。
でも、私はそれどころじゃない。
『やっぱり女は長風呂だな』
さっきの言葉がぐるぐると頭を支配する。
そりゃ私が初めてなわけないし、あのお風呂使ったのだって私だけじゃないはず。
分かってるけど、やっぱり嫌だ。