慰めのDISCO
DISCO2
「私ってね、幽霊なの」
行為が終わって、二人でまどろむ時間は最高の時間。
「俺は幽霊抱いてたってか」
燐はタバコをふかして笑うから、煙がもくもくと昇った。
「そ。幽霊を抱いた気分はどう?」
「最高。もっかいヤりたいくらい」
二人で笑うと、無敵になった気がする。
燐には話しておきたかった。
捨てられたこと、名字がないこと、戸籍がないこと。
その全てが今の私を形成してるってこと。
「何の問題もねえ。お前には俺がいるだろ」
燐はすべて聞いても、そう言うだけ。
大きな手に抱きしめられると、どんな障害からも守ってもらってるような感じがする。