慰めのDISCO




燐はため息をつくと、ソファから立ち上がった。



隣にあった温もりが急に消えた。

「待って」、そう言いたかったけど、意固地な私は何も言えない。







黙って地面を見つめていると、燐が戻ってきた。




「おら、手出せ」


私が何も動かないでいると、燐は隣に座って、私の手首を取った。



「手当てするから」


ぶっきらぼうな言葉だけど、手当てをする手つきはすごく優しかった。



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