霞村四丁目の郵便屋さん
霞村四丁目大池の秘密
「瑛太(えいた)、聞いた?」
「なにを?」
俺の悪友、高木(たかぎ)純一(じゅんいち)が身を乗り出して話しかけてくる。
高校に入学したとき、たまたま同じクラスになり出席番号が続いていて、席が前後になった純一はいつも主語がない。
俺が『なにを?』と聞いたのに、純一はニタニタするだけだ。
だから俺はサクッと無視して、大きなカバンから教科書を机に移し替える作業を続けることにした。
「かわいいらしいぜ」
だから、主語はなんだよ!と心の中でつぶやきながら、英語の宿題のプリントをやっていないことを思い出して、机に出した。
「純一、英語の宿題見せろよ」
「はぁっ、高いぞ?」
『高いぞ』って……いつも俺の答えを写しているくせして。
しかも、「しょうがねぇなぁ」とドヤ顔して渡された純一のプリントは、見事に穴だらけだった。
「これのどこが高いんだか……」
これなら自分でやったほうがよさそうだ。
「なにを?」
俺の悪友、高木(たかぎ)純一(じゅんいち)が身を乗り出して話しかけてくる。
高校に入学したとき、たまたま同じクラスになり出席番号が続いていて、席が前後になった純一はいつも主語がない。
俺が『なにを?』と聞いたのに、純一はニタニタするだけだ。
だから俺はサクッと無視して、大きなカバンから教科書を机に移し替える作業を続けることにした。
「かわいいらしいぜ」
だから、主語はなんだよ!と心の中でつぶやきながら、英語の宿題のプリントをやっていないことを思い出して、机に出した。
「純一、英語の宿題見せろよ」
「はぁっ、高いぞ?」
『高いぞ』って……いつも俺の答えを写しているくせして。
しかも、「しょうがねぇなぁ」とドヤ顔して渡された純一のプリントは、見事に穴だらけだった。
「これのどこが高いんだか……」
これなら自分でやったほうがよさそうだ。