ボクのせかい

恐くて今日もなく

「キャン」

「おや?可愛いねぇ」

初めて聞いた人の声

理解するのに時間がかかった

ボクはなく

お腹が減った
喉がかわいた
体中かゆいよ
恐いよ
辛いよ

全ての思いを声や仕草で表した

「あらあら、真っ黒ね」

その人は優しい顔で

ボクを抱き上げた

人の温もりを知ったのもこの時

優しいおばあさんに

会えてよかった

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