花が咲く日まで
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「ねぇ、あれ」


希望が道路の反対側を指す。


「...ん?」


あたしは希望の指す方向を見る。


「...あ」


そこには菊地くんがいた。


今日は日曜日で学校が休み。
希望とデートに向かうとこだった。


「あの公園でなにしてんだろね」

「...うん」

「近く行ってみる?」


希望があたしの顔を見る。


「でもそんな盗み見みたいなこと...」

「通りかかったのは事実だもん。いいじゃん。ほら」


希望があたしの手をとって歩き出す。


「でも休みの日に見れるなんてよかったね」

「...うんってえ!?なにがよかったって!?」


希望の言葉が理解できなくて?マークが集まる。


「自分の気持ちにも気づかないのか」


希望がおかしそうに笑う。

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