花が咲く日まで
「どうゆうこと?」

「おばさんの戯言だとおもってー」

「おばさんって同い年...」


なんて希望と話してるとベンチに座る菊地くんが立ち上がる。


「...あ」


菊地くんの向こう側にはちょっと年上ぽい女性がやってきてる。


「...待ち合わせか」


希望が納得したようにつぶやく。


「...奏芽(かなめ)さん」


少し小さいけど、菊地くんの声が聞こえる。


「さんってことは年上ね」


希望が探偵に見えてくる。
将来探偵できるんじゃないだろうか。

しっかりと隠れられる場所も希望が見つけた。
向いてるかもね。


「和斗、久しぶりね」


奏芽と呼ばれた女性が菊地くんに触れる。


...どくん。
あたしのこころになにか真っ黒いものが流れる。


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