花が咲く日まで
ほかの人には真似されたくない。
あたしだけが
見ていたいし、みてもらいたい。

最初はほんとに
ただの興味だった。

水をなぜやり続けるのか
知りたがった。

そして、彼ともう少しはなしたかった。
それだけだったんだ。


「愛音もしかして好きなの?」


希望があたしの顔をのぞき込む。


「まさか。そんなんじゃないよ」

「なんだー好きな人、出来たのかと思ったのに」


希望がふくれっ面。


「全部そーいうのにつなげないの」

「だってー」


あたしは恋なんて知らない。
したこともない。
わからない。


「はやく、恋したらいいのに」

「しようと思ってできるもんじゃないじゃん」

「愛音と恋バナできるのたのしみなんだもん」


みんな楽しそうに恋バナするよね。
なにが楽しいのかわかんないけど。

好きな人ができたら変わるのかな。


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