花が咲く日まで

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「きーくちくん!」


放課後あたしは花壇に足を運ぶ。


「...ほんとにきたのかよ」


菊地くんはあたしを見て呆れ顔。


「ダメ?」

「別に。でもなんのためにここにくんのかわかんねぇ」


はぁっとため息をつく。


「んー。あたしもわかんない!」

「なんだそれ」


ふっと笑う菊地くん。


「笑った!菊地くんわらった!」


あたしは嬉しくなって菊地くんの前に回り込む。


「俺だってたまには」


菊地くんは照れ隠しからか後ろを向く。

ひとつほかの人が知らない菊地くんをしれたかな。


「ところでなんで水やるの?」

「別になんも」


菊地くんはそう言って後片付けをする。


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