花が咲く日まで
「終わるんだ」

「あー。帰る」


道具を場所に置いてカバンを持つ。


「じゃあな」


そう言い放って校門へ歩く。


んー。まだまだか。
いつか理由を聞くぞー!


「ほんとに菊地くんのとこいったんだ」


希望が笑う。


「うん!」

「好きなの?」

「だからそーいうんじゃないって!」


希望の言葉に顔が赤くなる。

恋なんて
知らない。


「ほんとに好きな人できたのかと思ったのに」

「できないって」


みんな恋してるみたいだけど
あたしは初恋もまだ。



というものが
なんなのかがわからなかった。


菊地くんのことを追いかけるのも
恋って言われる意味が
わからなかった。


傍から見たら
菊地くんのことを好きに見えちゃうのかな?

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