Mirror World
自分の置かれている状況が想像以上にまずいことを知って、青ざめていく。
「これから、どうしていくんだ。お前は髪の色も瞳の色も幸いなことにグラーズ人と一緒だが、口を開けばすぐに気付かれるだろう。」
「無知すぎるからな」
「今、少しバカにしましたよね」
「正論言っただけだ」
これから…、これからわたしはどうすればいいのだろう。
元の世界に戻るには一体どうすれば…
「現在国の外へ出るには、王国の防衛をしている者のみしか許されていない。
俺の親戚だ連れだと理由を付ければ、通してもらえるかもしれない。」
「ただ…門番の奴らは目がいいからな。気付かれる可能性も高い。」
バレるリスク、このままひとり出れずに飢え死んでいく結末。
「俺と一緒に行くか?」
わたしは頷いた。