Mirror World
「別れよう。」
放課後、感情のない顔をした彼はわたしに
別れを告げた。
6ヶ月、倦怠期を乗り越えられなかったわたしたちは、今の現状に耐えられず
ついにここまで来てしまった。
もうダメなんだ、もうわたしたち戻れないとこまで来ちゃったんだね。
わたしはゆっくり顔を上げ、頷く。
「分かった。」
すると、少し気まずそうな顔をしながら背を向け、歩き出した。
わたしは震えそうになるのを抑えながら、声を振り絞る。
「…ありがとう」
わたしの声に振り向くことはなく、彼はそのまま去っていった。