Mirror World
「さあ、一度宿に戻るぞ」
「あれ?行かないんですか!?」
「腹減っただろ、何か作ってやるよ」
言われてみれば、ここに来てから何も口にしていなかった。
ここに来る前も失恋のショックで食欲なくしてたから、まともに食べてなかったし…
5分ぐらい歩いてわたしたちは宿に着いた。
「食えないもんあるか?」
部屋の隅に置いてある食材を漁りながらレムロードは言う。
「いえ、特に…」
レムロードは手際よく食材を切っていく。
「皿出してくれるか、そこの棚にある」
「は、はい!」
わあ…食器も何か高そう…。
ここ、ただの宿だよね?高額な宿泊代請求されたらどうしよう。
あ…高いといえば、先程ロトンヌさんが王女が、どうのとか言ってたことを思い出す。
「あの…」