Mirror World


「分かった」


年上の人にタメ口で話すのは少し気が引けるが、レムロードが言うのなら…。


「てか、レムロードって料理上手なんだね。何でも出来るって感じ」


「何でも出来るように教えられてきたからな。…王国に就く者は、それなりに技術が優れている者じゃなければならないから。」


レムロードがずっとどこも映さないような瞳をしているのは、レムロードの今までの過去に関係しているのかな。
ずっと自由に生きてきた、わたしとは違う。


「さ、食べたら出発するぞ」


そろそろ心の準備をしなくてはならない。
殺されるかもしれない心の準備を。

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