君が残してくれたもの
「とりあえず、俺のだけど…着替え」


そう言ってタオルと着替えを渡してくれた。

洗面所で、タオルで髪の毛を拭きながら目はしっかりチェックしちゃう。

歯磨き粉とか、歯ブラシの色とか…
使ってる洗剤とか。


ドライヤーで髪を乾かして、海晴くんの服を着た。


長袖のTシャツと、スエットのパンツ。

どっちもブカブカ…

袖を折り返して、どうにか着た。


海晴くん、こんな大きいんだな…

さっき抱きよせられた時も、すごく大きくて腕も胸も硬かった…
高い体温、鼓動…


海晴くんの香りに包まれて、自分をぎゅっと抱きしめると、さっきの感触が蘇ってくる。


変態か、私は…


鏡に映った自分に自分でひいた。


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