君が残してくれたもの
雨の公園。

あたりを見渡すと、

「なずな?」

優しく響く声。

私の腕を掴んだいつも温かい大きな手。


「ちょっと。なずな、また…」

照れると鼻先を触る癖。


透けていることに気づいて慌てる私をグッと引き寄せた長い腕。


私の腕を掴んで歩くおおきな歩幅。

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