君が残してくれたもの
バタバタと家を出る母を見送って、私も学校へと向かう。
空を見上げると、雲一つない青空で思わず目を閉じた。
空気を思い切り吸い込んで、目を開けた。
息を吐きながら、私はまた考える。
オウジのことを。
オウジ…私の何かが共鳴する。
あの日から、私の心は騒がしい。
笹中さんの恋の相手の正体をはっきりさせようという流れの中、なぜ私がこんなにも動揺しちゃってるのか。
わからない…
「おはよ」
声で分かるようになってきた。
「海晴くん、おはよ」
今日もさわやかな風が吹いているよ。
「今日、何出るの?」
今の今まで忘れていたけど、
「短距離走?」
走るんだった。
「へえ、意外」
だから、私はどんなイメージなのよ。
「本当はパン食い競争希望だったんだけど」
「去年、届かなかった子いたね」
その言葉に、ピクリとなる。
彼の顔をチラリと見た時、私は悟った。
彼は確信犯だ。
「いたね…」
ひきつる私の顔を、笑顔で見てる。
さわやかだけど、時々小悪魔。
空を見上げると、雲一つない青空で思わず目を閉じた。
空気を思い切り吸い込んで、目を開けた。
息を吐きながら、私はまた考える。
オウジのことを。
オウジ…私の何かが共鳴する。
あの日から、私の心は騒がしい。
笹中さんの恋の相手の正体をはっきりさせようという流れの中、なぜ私がこんなにも動揺しちゃってるのか。
わからない…
「おはよ」
声で分かるようになってきた。
「海晴くん、おはよ」
今日もさわやかな風が吹いているよ。
「今日、何出るの?」
今の今まで忘れていたけど、
「短距離走?」
走るんだった。
「へえ、意外」
だから、私はどんなイメージなのよ。
「本当はパン食い競争希望だったんだけど」
「去年、届かなかった子いたね」
その言葉に、ピクリとなる。
彼の顔をチラリと見た時、私は悟った。
彼は確信犯だ。
「いたね…」
ひきつる私の顔を、笑顔で見てる。
さわやかだけど、時々小悪魔。