君が残してくれたもの
ピアノの記憶
謎は深まるばかりで、何の解決もできないまま日々が過ぎていく。
「何も進展はないよね」
「オウジが何者なのかわからないし。記憶がないって言っても、夏休みのことだって1学期のことだって覚えてるじゃない。なのに、どうしてオウジの記憶だけがないのよ」
「とりあえず…食べる?」
私と樹里の会話に、かき氷を手にした海晴くんが入ってきた。
「そうね、まずは再現してみよう。私みぞれね」
樹里にみぞれのシロップを渡すと、これでもかってぐらいにシロップをかけている。
私はいちごシロップをかけて記憶を巡らす。
「こんな風に過ごしていたんだよね」
「かき氷…一緒に食べたりしてね」
うちのかき氷器は壊れてしまったので、樹里の家から持ってきてもらった。
「あの写真、撮ったのは樹里ってことだよね?」
私と、海晴くんと、オウジらしき人しか写ってなかったということは樹里が撮ったのだろう。
「撮ってみる?」
そう樹里が言うと、
「あの時と同じ感じでさ、僕ので撮ってよ」
スマホを渡すと、海晴くんは私の隣に来た。
「何も進展はないよね」
「オウジが何者なのかわからないし。記憶がないって言っても、夏休みのことだって1学期のことだって覚えてるじゃない。なのに、どうしてオウジの記憶だけがないのよ」
「とりあえず…食べる?」
私と樹里の会話に、かき氷を手にした海晴くんが入ってきた。
「そうね、まずは再現してみよう。私みぞれね」
樹里にみぞれのシロップを渡すと、これでもかってぐらいにシロップをかけている。
私はいちごシロップをかけて記憶を巡らす。
「こんな風に過ごしていたんだよね」
「かき氷…一緒に食べたりしてね」
うちのかき氷器は壊れてしまったので、樹里の家から持ってきてもらった。
「あの写真、撮ったのは樹里ってことだよね?」
私と、海晴くんと、オウジらしき人しか写ってなかったということは樹里が撮ったのだろう。
「撮ってみる?」
そう樹里が言うと、
「あの時と同じ感じでさ、僕ので撮ってよ」
スマホを渡すと、海晴くんは私の隣に来た。