君が残してくれたもの
高校2年の春。
これは今から半年前のこと。
「転校生だ」
先生の紹介で、教室に入ってきたのは茶髪にピアスの背の高い男子だった。
色が白く、茶色い瞳。
綺麗、という言葉が妙に似合う男子だった。
女子たちが、途端に姿勢を正して一気に彼を見る。
「月丘桜樹です。よろしくお願いしまーす」
にこっと笑うと横に大きく開く口が印象的。
「かわいい」
すでに興奮しすぎて涙目の女子数名。
私も思わず目を奪われた。
クラスにこんな人材がやってくるなんて。
みんなのソワソワが移って、ソワソワしそうになりつつも…
私には関わりのないこと、だよね。
冷静になれ、と心の中で唱える。
その呪文の意味もなく、私の斜め後ろの席になった桜樹の存在感に私はずっと背中で緊張し続けることになる。
これは今から半年前のこと。
「転校生だ」
先生の紹介で、教室に入ってきたのは茶髪にピアスの背の高い男子だった。
色が白く、茶色い瞳。
綺麗、という言葉が妙に似合う男子だった。
女子たちが、途端に姿勢を正して一気に彼を見る。
「月丘桜樹です。よろしくお願いしまーす」
にこっと笑うと横に大きく開く口が印象的。
「かわいい」
すでに興奮しすぎて涙目の女子数名。
私も思わず目を奪われた。
クラスにこんな人材がやってくるなんて。
みんなのソワソワが移って、ソワソワしそうになりつつも…
私には関わりのないこと、だよね。
冷静になれ、と心の中で唱える。
その呪文の意味もなく、私の斜め後ろの席になった桜樹の存在感に私はずっと背中で緊張し続けることになる。