風は戦い、恋をする
入隊試験は10年に一度……
もちろん
「 私も入隊するーーーーーーーーーーーーーー!! 」
翠は大声でエンマに訴える
ここはエンマの仕事(地獄)の合間にくる休憩室ーーーーーーーー
休憩の時間もエンマは軍の資料にも目を通す
パラパラ
軍の書類に目を通しながら、エンマは翠の話を聞く
パラパラ
「やめとけ、女の神の入隊者はおらん……
……無理じゃ」
ズズっ
お茶も飲む
パラパラ
……
……
かっちーーーーーーーん
「絶対入る!!!!!
7日後の入隊試験絶対受けるんだから!!!!!!!!!」
そう意気込んでいると……
後ろに控えていた
エンマの仕事の補佐役の倶生神(くしょうじん)たちが言う
「まあまあ、おなごはおとなしくなさるのが善いのではなくて……?」
「お主、この前鍛練をサボっておったであろう。 …鍛練を怠って、”でざーとはべつばら”とは…悪しき習慣ぞっ」
左の優しい顔が善(ゼン)で右側怒った赤い顔が悪(アク)という
簡単に言うと、綺麗な蓮の竿(さお)の上に乗った生首たちです♪
彼らは人間の一生の良い行い、悪い行いを見ることができるんだって
でも、
力の強い神様、仏様の行いは見れないから…
でざーとはべつばらの情報源 …誰よ?
まあ良いとして…
「とりあえず、もう決めたの!!!!! 入るったら入る!!!!!!
私も風神なの!一緒に戦うの!!!」
そして倶生神たちが言う
「まるで牛頭と馬頭の勾玉(まがたま)を欲しがった時ぐらい達が悪いの…」
「あら!軍に入れば殿方ばかりじゃない!頑固な性格がお好きな殿方もいるから…入隊出来ればきっと良い出会いもあるのではなくて…!」
ペチャクチャペチャクチャ
…
こいつらめんどい…
「とにかくエンマ様そういうことですので!!!!」
くるっとエンラに背を向けると
「…本気ですから!」
再度念押し
そう言って扉を勢いよく閉めた
…
ズズっっ
…
「 はあ~…
少しは心配していることがわからんかの~~
入隊したら、確実に差別は受けるし、個ではなく隊での活動が必要となるからの…
今までのような生活もできん…
ま、あやつは止めても聞かんじゃろうからな
…しゃーなしや 」
ズズっ…
倶生神たちが言う
「エンマ様!うるさいやつがいなくなりますぞ」 「…寂しくなりますわねえ エンマ様!」
「 …そうじゃのお…」
エンラの休憩時間はこうして過ぎていくのであった